離乳食を食べるようになると、赤ちゃんとの食事もどんどん楽しいものになっていきます。
赤ちゃんが9ヶ月になると、離乳食後期となり1日3回の食事になります。
「たくさん食べてくれてうれしい!」
という反面、離乳食の回数が増えるとお母さんの負担もちょっとだけ増えてしまうもの。
それとともに、
「せっかく作ったのに食べてくれない」
「あんまり食べないけど量は足りてるのかな?」
「おっぱいのほうが好きみたい」
など、離乳食に関する心配事も増える時期ですよね。
9ヶ月の赤ちゃんの離乳食は量もどんどん増える時期。
9ヶ月の赤ちゃんの離乳食のポイントは、
- お粥は80g程度に増やす!
- 野菜や肉類とのバランスも良く!
- おっぱいやミルクはまだ必要!
この3点です。
具体的にどのように増やしていけばいいのか、固さや大きさなどについても詳しく紹介します!
私も娘がおり、3回食に切り替えるタイミングや、切り替えた後の量に迷った時期がありました。
急に増やしていいのか、徐々に増やしたほうがいいのか・・・。
私と同じように、9ヶ月の赤ちゃんの離乳食の進め方にちょっとだけ迷っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
9ヶ月の離乳食の量はどのくらい?
9ヶ月になると、いよいよ『離乳食後期』に突入!
1日2回の離乳食から、朝・昼・夕の3回食に切り替わるタイミングです。
全体的に離乳食の量が増えるとともに、おっぱいやミルクの量が減ってくる時期でもあります。
2回食から3回食になると、1日の離乳食の量に迷ってしまいますよね。
・離乳食1回の目安量は?
・大きさや固さを知りたい!
まずは9ヶ月の離乳食の基本的なことを知るところから始めましょう。
9ヶ月の離乳食1回の量は?
2回食のときは、お粥などの主食が50g~80gが基本です。
9ヶ月ころになるとまずは主食の量が80g~100g程度に増えます。
メニューも
『主食+おかず2~3品』
を定着させていくことが好ましいです。
・穀物・・・80g~100g
・野菜、果物・・・30g~40g
・卵・・・2分の1個
・肉、魚・・・15g
・大豆製品・・・45g
・乳製品・・・80g
卵や肉類、大豆製品、乳製品はタンパク質に分類されます。
卵を食べたら肉は食べないなど、タンパク質の摂取量には気を付けたいところです。
大豆製品もタンパク質になりますから、気をつけましょう。
9ヶ月になると大きさや固さもステップアップ!
2回食のころは、食材はまだ舌でつぶせる程度の固さにすることが基本ですよね。
9ヶ月の離乳食は『カミカミ期』とも呼ばれます。
この名前の通り、舌ですりつぶすだけでなく歯茎で噛んで食べることができるようになります。
・お粥・・・5倍粥に
・魚・・・白身などはざっくりほぐすだけでOK
・肉・・・細かく刻んでとろみをつけて
・野菜・・・柔らかくゆでて7mm程度の角切りに
・果物・・・バナナ程度の固さなら1cmほどの角切りに
・豆腐・・・スプーンですくってそのままOK
・納豆・・・小粒ならそのままOK
上記はあくまで目安。
赤ちゃんの離乳食の進み具合によって、固さや大きさを調節してあげましょう。
9ヶ月の離乳食食べていいもの悪いもの
カミカミ期になると、食べられる食材もグッと増えます。
いろいろな食材に挑戦させてあげたいですよね。
食べられるものが増える一方、まだ控えたほうがいい食材ももちろんあります。
上手に離乳食に取り入れられるように、9ヶ月の離乳食にと入りいれられるものと控えたほうがいいものを紹介します。
9ヶ月から食べられるようになるもの
2回食のころは、舌ですりつぶして食べることが基本です。
そのため歯ごたえのあるものや弾力のあるものは食べることができませんでしたよね。
歯茎で噛んで食べられるようになると、食べられる食材もこんなにたくさん増えますよ!
<エネルギー源食品>
・マカロニ
・スパゲッティ
・ホットケーキ
・ビーフン
<ビタミン・ミネラル源食品>
・わかめ
・ひじき
・切り干し大根
・もやし
・寒天
・きのこ類
・たけのこ
・れんこん
<タンパク質源食品>
・牡蠣
・ホタテの貝柱
・青魚
・タラ
・牛肉(赤身)
・豚肉(赤身)
・鶏もも肉
・鶏胸肉
・レバー
・水煮大豆
2回食で食べていた食材に加えて、上記の食材も少しずつ取り入れてみましょう。
初めは細かく刻んだりとろみをつけたりして、赤ちゃんが食べやすいように工夫します。
控えたほうがいい食べ物
9ヶ月の赤ちゃんは、まだ離乳食後期の初期。
噛む力や消化器官は未熟な状態です。
いろいろな食べ物が食べられるようになる時期ではありますが、控えたほうがいい食材もまだたくさんあります。
<エネルギー源食品>
・もち
・そば
・中華めん
・クラッカー
<ビタミン・ミネラル源食品>
・ハーブ類
・おかひじき
・味付け海苔
・海苔のつくだ煮
・アボカド
<タンパク質源食品>
・半熟卵
・生卵
・温泉卵
・卵豆腐
・刺身
・銀ダラ
・わかさぎ
・えび
・かに
・たこ
・干物
野菜や果物、肉類は多くの種類のものが食べられるようになります。
しかし加工品類はほとんどがまだNG。
塩分や添加物、糖分を多く含む食品は与えないようにしましょう。
9か月なのに離乳食の量が増えない
3回食になったとたんに、離乳食をあまり食べなくなったという赤ちゃんも少なくありません。
今までモリモリ食べていたのに急に食べなくなると、心配になりますよね。
9ヶ月の赤ちゃんの離乳食をスムーズに進めるにはどうしたらいいのでしょう。
9ヶ月の離乳食の進め方3つのポイント
9か月頃から離乳食を3回食に切り替える人が多いです。
私のように、9ヶ月になったら急に3回食にしていいか迷っている人もいると思います。
3回食に切り替えるかどうかは、
・1回の離乳食をトータル茶碗1杯以上食べているか
・食べるのを楽しみにしているか
・食材を噛んで食べるしぐさが見られるか
この3つのポイントをチェックしてみてください。
茶碗1杯分の離乳食をぺろりと食べられるようになれば、3回食への切り替えのタイミングです。
口をしっかり動かして『噛む』しぐさが見られることも大きなポイントとなります。
まだ食材を丸飲みにしているようなら、もう少し様子を見てもいいかもしれませんね。
離乳食を食べない時はどうしたらいい?
私の娘も9ヶ月を過ぎたころから、たくさん食べる日とあまり食べない日があるようになりました。
いわゆる『食べムラ』ですね。
9か月頃になると、赤ちゃんの味覚もしっかりしてくる時期だそうです。
赤ちゃんが離乳食を食べない理由は、
・好みでない物は食が進まない
・舌触りが悪かったり固すぎたりすると食べない
・お腹がすいていない
などの理由があります。
1週間単位で様子を見て、あまりにも離乳食の量が少なく体重の増加が少ない場合は、医師に相談しましょう。
順調に体重が増えていればあまり気にしなくても大丈夫ですよ。
ミルクやおっぱいと離乳食のバランスは?
離乳食が3回食になると、自然とおっぱいやミルクの量が減っていきます。
少しずつおっぱいから離乳食へと切り替えていくことが理想ですが、9ヶ月ではまだまだ授乳は必要不可欠。
「離乳食のあとおっぱいを飲ませていい?」
「離乳食の代わりにおっぱいを欲しがるけど飲ませていい?」
など、離乳食と授乳のバランスに悩む人が増えるのもこの時期。
どのようなバランスで授乳と離乳食を進めていけばいいのでしょう。
だんだん離乳食がメインに
9ヶ月から始まるカミカミ期は、大人と同じ生活リズムに整えていく大切な時期でもあります。
今まではおっぱいやミルクがメインだったのが、徐々に離乳食がメインとなっていきます。
9か月頃の赤ちゃんは、
・離乳食・・・60%~65%
・おっぱいやミルク・・・35%~40%
このくらいの割合が理想です。
ミルクやおっぱいも飲ませよう
9か月頃から離乳食と授乳の割合が逆転します。
それでもまだおっぱいやミルクは必要不可欠!
赤ちゃんにとっての授乳は、
・栄養を補う
・水分補給
・お母さんとのスキンシップ
など、重要な役割を担っています。
離乳食のほかにも朝や夜にはしっかりと授乳をするようにしましょう。
離乳食を食べたあとに欲しがるようなら授乳をしてくださいね。
・おっぱいの場合・・・飲みたいだけ飲ませてOK
・ミルクの場合・・・離乳食の後は30ml~40ml、ミルクだけ飲ませるときは180ml~200ml
離乳食をしっかり食べていれば、9か月頃になるとミルクやおっぱいをあまり飲まなくなることも自然なことです。
飲みたがらなければ無理に飲ませる必要はありません。
反対に離乳食を食べてもミルクを欲しがる場合は、離乳食の量をちょっとだけ増やしてもいいかもしれません。
グラムはわかりにくい?!大さじでわかりやすく!
離乳食の目安量ってグラム表示がほとんどですよね。
前の項目で紹介したのも、すべてグラム表示です。
育児本などでも多くがグラム表示。
「グラム表示はわかりにくい!」
と思ったことはありませんか?実は私はグラム表示がピンときませんでした。
もっとわかりやすく、そしてイメージしやすいのは『大さじ』!
ここでは離乳食の量をイメージしやすい『大さじ』に変えて紹介しますね。
離乳食を大さじに変えると・・・?
毎回離乳食を計量して食べさせるのはとっても手間ですよね。
大さじを使えばとっても手軽!
・お粥・・・大さじ6杯
・野菜・・・大さじ2~3杯
・果物・・・大さじ1~2杯
・豆腐・・・大さじ2~3杯
・乳製品・・・大さじ4杯
初めにきっちり量って分量を覚えたら、あとは目分量でOKです。
大体の量を基準に、赤ちゃんが欲しがれば量を増やしたり、あまり食が進まない日は減らしたりして調整しましょう。
簡単に作りたい!おすすめレシピ3選
9ヶ月になると3回食になり、お母さんの離乳食作りもちょっとだけ大変になりますよね。
忙しい時でもサッと簡単に作ることができるおすすめ離乳食レシピを3つ紹介します。
- 野菜たっぷりあんかけうどん
- ミネストローネ
- 取り分けOKレバニラ炒め
野菜たっぷりあんかけうどんならワンボウルでOK!
9ヶ月になれば、ゆでうどんもある程度の長さでも大丈夫になります。
野菜をたっぷり入れれば、ワンボウルでも栄養たっぷり!
簡単に作ることができるので、朝ご飯や昼ごはんにぴったりですよ。
<材料>
・ゆでうどん・・・80g
・だし汁・・・150ml
・好みの野菜・・・40g
・水溶き片栗粉・・・適量
<作り方>
- ゆでうどんは5cmほどの長さにカットしておきます。
- 野菜は柔らかく下ゆでしておきましょう。にんじんや大根、小松菜など旬の野菜がおすすめです。
- だし汁を沸かし、ゆでうどんと食べやすい大きさに切った野菜を加え、5分ほど煮ます。
- 一度火を止め水溶き片栗粉を加えます。
- 再び火を点けとろみがつくまで1分ほど加熱したら完成です。
冷凍もOK!栄養満点ミネストローネ
たくさん作って冷凍をしておけるスープ類は、離乳食の強い味方!
ミネストローネならいろいろな種類の野菜をたっぷり摂れることも魅力ですね。
<材料>
・玉ねぎ
・にんじん
・キャベツ
・セロリ
・トマト
・鶏もも肉
・水
※分量はお好みで用意してください。
<作り方>
- 鶏もも肉を食べやすい大きさに細かく切っておきます。
- 鍋に水と鶏もも肉を入れて火にかけ、弱火で10分ほど加熱します。
- アクが出たら取りましょう。
- 野菜はすべて1cmほどの角切りにしておきます。
- トマトは種と皮を取ってから角切りにしましょう。
- 鍋にすべての野菜を加え、柔らかくなるまで煮込みます。
- アクが出たら取りましょう。
- 野菜が柔らかくなったら完成です。
取り分けOKで簡単に♪レバニラ炒め
9か月頃から食べられるレバーにもぜひ挑戦してみてくださいね。
レバーや柔らかく手癖が少ない鶏レバーを使うのがおすすめ!
<材料(家族4人分)>
・鶏レバー・・・300g
・ニラ・・・2分の1束
・もやし・・・2分の1袋
大人用調味料
・にんにく・・・少々
・ショウガ・・・少々
・塩コショウ・・・少々
・しょうゆ・・・少々
・ごま油・・・少々
<作り方>
- 鶏レバーは食べやすい大きさに切り、血抜きをしておきます。
- ニラは4cmほどに切っておきます。
- ニラともやしはサッと下ゆでしておきます。赤ちゃん用は長めにゆで、細かく刻みましょう。
- 鶏レバーも下ゆでします。赤ちゃん用はしっかり中まで加熱し、細かく刻みます。
- 大人用はフライパンにごま油を入れ、サッと炒めて味付けをしたら完成です。
- 赤ちゃん用は取り分けておいた野菜とレバーを和え、分量外のだし汁をかけたら完成です。
9ヶ月の赤ちゃんの離乳食で気を付けたい3つのこと
9ヶ月の赤ちゃんは、食べ物に関しても興味がわくころです。
「自分で食べたい!」
「スプーンを持ちたい!」
「手で食べたい!」
といった自我が芽生える赤ちゃんも増えてきます。
遊び食べも盛んになる時期ですから、赤ちゃんに合わせて上手に離乳食を進めることが大切です。
9ヶ月の赤ちゃんの離乳食では、
- 汚れてもいいように事前準備を!
- 噛む練習をさせよう!
- 手づかみ食べも練習も始めよう!
この3つのことに気を付けて、離乳食を進めてみてくださいね。
離乳食で汚れてもいいようにしっかり準備をしよう!
このころの赤ちゃんは、
・お粥を手で握りつぶす
・手についた離乳食を振り落す
・口から離乳食を出して手で伸ばす
などなど、離乳食で手や顔、テーブルや床がぐちゃぐちゃになることも。
私の娘も離乳食で遊び食べをするようになったのがちょうど9ヶ月のころでした。
初めは汚れるのがストレスで、赤ちゃんには自分でまだ食べさせることはしませんでした。
「赤ちゃんは汚すもの」
と初めから諦めておくと、お母さんの心にもちょっとだけ余裕が出るはずです。
・床にはレジャーシートや新聞を敷く
・テーブルにもシートや新聞を敷く
・スモックなどを着せる
などの対策をすると、あとの片付けが楽になりますよ。
大人と一緒に「モグモグ」の練習を!
歯茎で上手につぶして食べられるようになれば、その後の離乳食もスムーズに進みます。
できれば赤ちゃんと一緒に大人も食事を摂り、
「こうやってカミカミするんだよ」
と見せてあげるのが理想です。
上手に食べられなくて吐き出してしまっても大丈夫。
初めはうまくいかなくても繰り返し練習をしているうちに、毎日食べ続けることで上手に噛むことができるようになります。
手づかみ食べの練習もそろそろ始めよう!
9ヶ月ではまだ手づかみ食べはできない赤ちゃんが多いですが、もうひと月ほどするとスティック状のものを上手につかめるようになります。
1週間に何回かは、手で持って食べられるメニューを出してみてください。
ひと口で食べてものどに詰まらないような大きさにして、そばで見守りながら食べさせましょう。
スプーンを持たせてあげるのもおすすめ。
『自分専用』ができることで、より食に興味がわく赤ちゃんも多いですよ。
まとめ
9か月頃になると、離乳食も急激にステップアップします。
初めてのことは離乳食に関わらずどんなことでも迷いや心配がつきものですよね。
離乳食に関しては赤ちゃんの様子に合わせて進めるのが大きなポイントです。
・離乳食の量は個人差が大きい
・1回の量はお粥80gを目安に
・野菜や肉類などのバランスに気を付ける
・おっぱいやミルクもまだ必要
離乳食の量はあくまで目安。
あまり目安量にこだわらずに、赤ちゃんが食べたい量を食べさせてあげましょう。
離乳食の量が増えずに体重の増加も緩やかな場合は、一度医師に相談してみてもいいかもしれませんね。