目次
「民」という漢字について
音読み:みん
訓読み:たみ
字画数:5画
名前に使われる場合は、「ひと」、「み」、「みたみ」、「もと」の読み方で使われます。
「民」の意味や由来や成り立ちと特徴
「民」の意味については、主に3つあります。
・一般の人々
・権力を持たない人々
・人々の集団
「民」の漢字の成り立ちは、片目に針を刺した象形文字になります。
漢字が作られたのは、紀元前17世紀ごろ、中国最古の王朝 殷の時代と言われています。
この「民」という漢字は、王の権威をもっとも象徴するものと言われています。
領地拡大による戦で他の民族を征服し、征服された民族の人々とそうでない人々とを区別するために、征服された人々の目を針で潰し、奴隷として扱ったとされています。
そのことから、「権力を持たない支配される人」のことを意味し、後に「一般の人」をあらわすようになりました。
しかし、日本語の「民」の語源は、「田を見る」ことから、田を見て稲を育てる人のことを指し、「田見(たみ)」を「民(たみ)」と呼ぶようになったという説もあります。
特徴としては、男の子、女の子の両方の名前で「たみ」の読みで使われることが多い漢字です。
「民」を使った熟語
こちらでは、「民」がどのような熟語やことわざなどで使われているかを紹介していきます。
救世済民
世の中の人々を苦しみから救うことを意味しています。
理世撫民
天下の乱れをうまく治めて、民衆を慈しむことを意味しています。
主権在民
国家を統治するための最も大きな権力は、国民が持っているということを意味しています。
民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず
人民に命令して従わせることはできるが、その根本的な理論や法則を理解させることは難しいということを意味しています。
民の声は神の声
古くからあるラテン語の格言。
庶民の言うことは、確実な根拠に基づいた真実であり、神の言葉と同じであることを意味しています。
「民」の説明の仕方
電話でのやり取りの際、あなたの名前がどの漢字を使っているか聞かれることがありますよね?
そういったシーンで「民」を説明する例を紹介しておきます。
例えば、
A「名前は、○○民雄といいます。」
B「○○たみおさんですね。「たみお」はどういった漢字を使いますか?」
と聞かれた場合、民の部分の説明の仕方としては、
A「たみは、国民のみんです。」
A「たみは、民主のみんです。」
などが挙げられます。
いくつかパターンを持っておくと、説明しやすく、確実に相手に伝えられます。
「民」を使った有名人・芸能人
唐沢 民賢さん
川地 民夫さん
側見 民雄さん
奥田 民生さん
石倉 民雄さん
大木 民夫さん
奥田 民義さん
尹 秀民さん
柴田 民男さん
中村 民雄さん
田邉 草民さん
景山 民夫さん
原 民喜さん
北条 民雄さん
若木 民喜さん
綿貫 民輔さん
砂田 重民さん
村越 祐民さん
中江 兆民さん
「民」を使った名前候補
一民(かずみ、かずたみ、かずひと)
太民(たみ)
淳民(あきみ、あきひと)
篤民(あつみ、あつひと)
絢民(あやひと)
郁民(いくみ、いくひと)
功民(いさみ)
勝民(かつみ、かつたみ、かつひと)
兼民(かねひと)
澄民(きよひと)
實民(さねみ)
滋民(しげひと)
隆民(たかみ、たかひと)
匠民(たくみ)
辰民(たつみ、たつひと)
輝民(てるみ、てるひと)
駿民(としひと)
秀民(ひでみ、ひでたみ、ひでひと)
紘民(ひろみ、ひろひと)
嘉民(よしみ、よしたみ、よしひと)
悠民(ゆうみ、ゆうみん、ゆみん)
民斗(たみと、みんと)
民秀(たみひで、もとひで)
民也(たみや、もとや)
民征(たみまさ、もとまさ)
民殊(みこと)
民祐(みひろ、もとひろ)
民嵩(みかさ)
民彦(たみひこ)
民俊(たみとし)
民樹(たみき、もとき)
民幸(たみゆき、もとゆき)
民紀(たみのり、もとのり)
民春(たみはる、もとはる)
「民」を選ぶ親の気持ちとは?
名前は子どもに贈る最初のプレゼントです。
子どもの将来を思い浮かべて最高のプレゼントをしてあげたいですね。
名前に使う漢字それぞれには、どんな想いが込められるのでしょう。
そこで、「民」の漢字に込める親の想いについて紹介しましょう。
助け合いのできる人に
人間ひとりでは生きていくことはできません。
人々の助けを受け、ともに助け合いながら生きていくことになるため、自分自身も困っている人がいれば、助けることのできる優しい心の持ち主になるようにとの願いを込めることもできます。
コミュニケーションが上手にとれる人に
多くの人々とともに生きていく中で、自分に合う人ばかりではない世の中。
そんな自分とは考えや目標が違う人とも、うまくコミュニケーションをとることができ、自分のものにできるような男性になるようにと願うこともよいです。
個性を大切にできる人に
「民」をあらわす英語の「people」は、personの複数形です。
personは特徴のある個人をあらわし、その特徴ある個人が集まったものがpeopleとなるため、多くの個性的な仲間の中で、だれかのマネではなく自分の個性を大切にできる人に育つことを期待することもできます。
まとめ
日本では国民は天皇の宝として大切にされてきました。
そんな国の宝である「民」の字を名前に持つ男の子は、多くの人に愛され、助けられ、同じ目標を持つ仲間と出会い、人生を謳歌できるに違いありません。