妊娠中は基本的に薬を服用する事もできないし、予防接種に用いられるワクチンの接種はダメなのかな?
と疑問に思う妊婦さんも多いと思います。
何かお腹の赤ちゃんに影響があるかも?と心配になってしまいますよね。
しかし、冬が近づくと様々な感染症が増えてきます。
免疫力の落ちている妊婦さんはできるだけ自分で病気の予防はしておきたいものです。
- 妊婦は予防接種を受けてもいいの?
- ワクチンって種類があるの?
- インフルエンザの予防接種は大丈夫?
ワクチン接種の疑問点を3つのポイントに分けてまとめています。
是非参考になさってくださいね。
目次
妊娠中にワクチンを接種しても大丈夫?
妊娠をしているけど、インフルエンザにかかるととても苦しいしできるだけ予防接種は受けたいと考える妊婦さんもいらっしゃいますよね。
・お腹の赤ちゃんに影響はない?
インフルエンザワクチンを接種する事で、胎児への影響はありません。
11月~3月の冬の季節は特にインフルエンザが大流行する事が考えられます。
妊娠前よりも格段に免疫力が下がってしまっている妊婦さんは特に注意が必要です。
万が一インフルエンザに感染してしまうと、妊婦は肺炎を起こすなど重症化してしまうケースが多く入院や最悪の場合は母体だけでなく胎児に影響が出てしまう事もあります。
インフルエンザワクチンは妊娠初期からでも接種が可能です。
最悪の場合を考えて事前に予防をしておきましょう。
ただし、卵アレルギーがある人や、以前インフルエンザの予防接種を受けて具合が悪くなったことのある人は、無理に受けるのは控えましょう。
ワクチンの種類によっては接種できない場合も
予防接種と一言に言っても様々な種類があります。
その種類によっては、妊娠中に接種できない物もありますので注意しましょう。
・生ワクチンと不活化ワクチン
ワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンという種類があります。
生ワクチンとは生きたワクチンの毒性を弱くしている物なので、妊娠中に接種する事はできません。
生ワクチンの主な予防接種は、風疹ワクチン、麻疹ワクチンやおたふく風邪、水疱瘡などです。
中には母子感染の恐れがある病気もありますし、これらの予防接種は妊娠中にする事はできません。
女性は妊娠前までに接種しておく事と良いでしょう。
自分だけでなく、家族もしっかり予防接種を受けているかの確認をして下さいね。
不活化ワクチンとは、既に死んでいるウィルスなどを元に作られたワクチンの事です。
生ワクチンに比べて毒性が低いので妊婦さんでも安心して接種することができます。
その為、免疫を保持できる期間が短いことがデメリットとしてありますし、
免疫の付き方によっては何度か接種しなければならない場合も。
不活化ワクチンの主な予防接種は、季節性のインフルエンザや日本脳炎、B型肝炎などがあります。
・生ワクチンは胎児に影響がある場合も
生ワクチンが妊婦さんに接種できない理由は、ウィルスが体内で繁殖し、胎盤を通ってお腹の赤ちゃんに何らかの影響を与えてしまう事があるからです。
妊婦でない方が生ワクチン接種した際には、接種後二ヶ月以内は妊娠をしないようにと注意されます。
それほど、生ワクチンは胎児への影響がある可能性が高いのです。
インフルエンザの予防接種は受けた方が良い
・妊婦は重症化する事も
日本産婦人科学会の情報によると、インフルエンザは健康な人がかかった場合は1~2週間程度で自然治癒する事がほとんどだが、5歳未満の乳幼児や65歳以上の高齢者、慢性呼吸器疾患などがある方そして妊婦は重症化するケースが多いという結果になっています。
気管支炎や肺炎などの他にも重篤な合併症を引き起こしてしまう可能性もあるのです。
・妊婦の入院患者数は妊娠週数とともに増加傾向
同じく、日本産婦人科学会の情報で「妊婦がインフルエンザ流行中に心肺機能が悪化し入院する相対リスクは産後と比較して妊娠週数とともに増加傾向にある」という結果がでています。
またWHO世界保健機関によると、「妊娠28週以降の妊婦がインフルエンザに感染すると重症化する」という結果も。
万が一インフルエンザのような症状がでた場合は一刻も早く病院を受診しましょう。
その時は産婦人科ではなく一般の病院を受診します。
産婦人科に行って他の妊婦さんにうつしてしまっては大変です。
医師に妊娠中という事を伝え、妊娠中でも差し支えない薬を処方してもらいましょう。
【まとめ】
妊娠中にもワクチンを接種する事は可能です。
接種する際には不活化ワクチンである事を確認しましょう。
また、医師に必ず妊娠している事を伝える事が大切です。
インフルエンザの予防接種は、アレルギーなどがない限り、できるだけ妊婦さんは受けた方が良いでしょう。
妊婦はどうしても免疫力が下がっているので、今までインフルエンザにかかった事がないという方も受けておく事をオススメします。
また、自分だけでなく家族も予防接種を受けてもらうと安心です。
人混みはできるだけ避け、外出時はマスクを着用しましょう。
こまめに手洗いうがいをして、十分な食事と休息が大切です。
妊婦さんは特に、これまで以上にしっかりと用心するようにしましょう。