刺身や焼き物、煮物から干物まで、様々な調理法で古来から食されてきた魚。
魚には良質なタンパク質や生活習慣病に効果があるEPA、DHAが豊富に含まれています。
中でも青魚に多く含まれていて、これらは妊娠中にも摂りたい食材です。
そんな日本人が日常的に好む魚の中には「ぶり」がありますね。
ぶりは青魚でお刺身として食べたり、照り焼きにしてよく食べられています。
料亭の一品として選ばれたりもしますね。
しかし妊娠中の魚の摂取には注意が必要と厚生労働省でも注意喚起をしています。
日常的に食べているぶりは大丈夫でしょうか?
そこで今回は、青魚のぶりについて3つのポイントに重点をおいて解説していきます。
- 妊婦はぶりを食べても大丈夫?
- ぶりの栄養素について
- ぶりを食べるときの注意点
参考にしてください。では解説していきます。
目次
妊婦はぶりを食べても大丈夫?
厚生労働省では魚を食べるうえで食べ方に注意をするように注意喚起をしています。
なぜ注意喚起をしているのでしょう。
妊娠中は魚の食べ方に注意が必要
妊娠中はなぜ魚の食べ方に注意が必要なのでしょう。
それには以下の2点の理由があります。
- 水銀
- 食中毒
妊娠中は普段より抵抗力や免疫力が低下しています。
そのため、食中毒にかかりやすく特に生ものには注意が必要といわれています。
また、魚の種類によっては水銀が含まれているものもあり、魚を食べるときには食べ方に注意が必要。
では、栄養豊富な青魚のぶりは妊娠中に食べても大丈夫なのでしょうか?
妊娠中はぶりを食べても大丈夫?
結論からいうと、妊娠中にぶりを食べても大丈夫です。
厚生労働省も、妊娠中に食べても問題のない魚のひとつとしてあげています。
ぶりはお刺身にして食べることが多いですが、お刺身で食べても大丈夫なのかと心配されるかたもいますね。
生ものには生酵素がたっぷり含まれているのでおススメしたい食材です。
また、産院でもお刺身を食べてはいけないという話を聞いたことがありません。
よって食べてはいけないということはないでしょう。
ただし、妊娠中は免疫力や抵抗力が低下しているので食中毒にかかりやすいため、注意が必要とよくいわれます。
とても中途半端な答えですが、はっきりいうと食中毒は自己責任ということ。
これはぶりに限ったことではなく、全ての生魚に言えます。
それを理解した上で食べれば、ぶりには妊婦が必要とする栄養素が多く含まれていますので、オススメな食材です。
さて、ぶりにはどんな栄養があるのでしょう。
ぶりの5つの栄養成分
ぶりの栄養について解説していきます。
ぶりに含まれている5つの栄養成分
ぶりには妊婦が嬉しい栄養成分が多く含まれています。
- セレン
- ビタミン(A、D、E、B1、B12)
- 不飽和脂肪酸(DHA EPA)
- 鉄
- カリウム
以上の栄養成分が含まれています。
セレンは昔、有害物質といわれていました。
しかし近年では人体にとって必要な必須ミネラルであると確認されています。
体内の水銀やヒ素などの毒性を弱める働きがあり、ビタミンEと一緒に免疫力増強に努めます。
さまざまなビタミン類は、陳代謝を促進して身体の調子を整えてくれます。
また、ぶりには豊富な不飽和脂肪酸が含まれています。
不飽和脂肪酸は、動脈硬化や血栓を予防する効果があります。
妊娠中の高血圧予防にも効果も期待大。
妊娠高血圧という、妊娠中にかかると胎児にも影響するような疾患もありますので、予防できるのはうれしいですね。
関連記事⇒妊娠高血圧症候群とは?原因や症状と治療方法、4つの予防策
さらに妊娠中は貧血になりやすく鉄分を多くとるようにいわれます。
ぶりに含まれる鉄分は貧血を予防してくれます。
妊娠高血圧症と並行して、貧血予防もとても重要。
貧血がひどいとお腹が大きくなっている妊娠後期はもちろん、出産時まで影響を与えかねません。
普段からしっかりケアをしておきましょう。
関連記事⇒妊婦と鉄分~妊娠中の鉄分不足におすすめ!鉄分サプリ4つのポイント
このように、ぶりには妊婦が嬉しい栄養素が多く含まれています。
そして厚生労働省でも水銀の心配がない魚としてあげているので安心です。
ぶりを食べるときの4つの注意点
厚生労働省もお墨付きのぶりですが、ぶりを食べるときに注意することはあるのでしょうか?
ぶりを食べるとき、どんなことに注意したらいいの?
1.食べ過ぎないこと
2.新鮮な物を食べる
3.きちんと保存する
4.お刺身は気を付ける
以上のことに注意してぶりを食べるようにしてください。
ぶりに限らず食べ過ぎはよくありません。
食あたりや食中毒の原因になるので、食べ過ぎには注意しましょう。
ぶりを生で食べる場合、新鮮なものを信頼のできるお店で購入、またはその場で食べるようにしてください。
もし生魚を食べることによる食中毒が心配な方は、照り焼きにしたりムニエルにしたり調理法に工夫して食べるようにしましょう。
スーパーで買ってきたぶりはできるだけ当日に食べるようにしたいですが、どうしても食べられない場合は、消費期限を必ず確認。
その日までに食べきれない場合は冷凍保存をして早目に食べきるようにしてください。
夏場の刺身は鮮度が重要です。
買って帰る場合は必ず保冷剤を使いきちんと保存して持って帰るようにしましょう。
夏場の生魚の保存方法は特に大切です。
まとめ
妊娠中の魚の摂取は気を付けるようによくいわれます。
それは、魚に含まれている水銀や食中毒が心配されるからです。
しかし魚は妊婦に嬉しい栄養素を多く含んでいて、健康的な食生活をするうえで重要な食材。
厚生労働省は水銀の心配がいらない魚のひとつにぶりをあげています。
ぶりは青魚で鉄分や不飽和脂肪酸を多く含んでいて妊婦におすすめしたい魚です。
ぶりに限らずどんな食材でも食べ過ぎると、食あたりや食中毒の原因になる可能性があるので食べ過ぎには注意しましょう。
また、新鮮なぶりを信頼できるお店で購入し、しっかりと保存をして食べるようにしてください